5. 素直なのは躰だけだと知っていても。

 

 


俺は、もう余裕なんてなかった。

ガツガツと腰を打ちつけ、そのたびに結合部からグチャグチャと濡れた音が聞こえる。

愛おしかった。この腕に抱く全てが・・、

俺を抱きしめ、精一杯に俺を受け止める時任が愛しい―!

いつの間にか、隙間なく密着した俺の背中に、時任の足が絡まっている。

快感を追うあまり、無意識のものだったのか。

それでも良かった。もう逃げないのだと、俺を受け止めるのだと、そう言ってくれているような気がして、快感度が大きく上がり、心が震えた。

時任、愛してる―――!

耳元で囁くように言ったその言葉は俺の心からの叫び。

それが聞こえたのか、時任はしがみつく両手両足を強くした。

激しく腰を動かしながら、おまえは俺を受け止めようとしてくれている。

時任の硬い高ぶりに手をやると、はちきれんばかりに膨らみ、ぬるぬると先走りの液を流していた。

「っときと・・もう、イッちゃいそうだね、・・」

俺も限界が近かった。

けれどイキたくなかった。

だってそうじゃない。

これが終われば、、お前は・・・。

お前は俺を許さないだろう。無理やり体を開かせるなんて、・・ひどいよね。

でも―、お前の体は俺を嫌がっていない。

素直なのは躰だけだと知っていても。それでも、この体が、俺を感じてくれる時任が、愛しくて、愛しくてたまらなかった。

一段と強く腰を速めながら、時任自身を強く扱く。

「う、、ああっ――――っ!!!」

「く・・・っ!」

二人の間に時任の白い液が放たれたと思うとすぐに、時任の中に思いっきり吐き出していた。びくびくと俺を締め付ける時任を感じながら、俺は強く、時任を抱きしめた。

 

お前は俺を許さないだろうか。

それでも、俺はお前を離さない。

お前に恨まれようと、嫌われようと、後悔はしない。

そしてお前が逃げようというのなら、俺はまた無理にでもお前を抱くのだろう。

ごめんね、と何度も優しいお前に言いながら。

 

 

 

(完)

 


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