「ちょっとあんたたちっ!職務怠慢よ!横着してないでちゃんと働いてちょーだい!!」
執行部の女帝のイカズチを受けて、部室がびりびりと震える。
テーブルを囲んで花札を手にしていた面々は、その勢いにピシリと固まった。
「ほーい、行くよ時とー」
そういえば今日はなんもしてないんだっけ、と重い腰を上げると時任も慌ててついてくる。
俺の行動を合図に他のみんなもそれぞれ公務に取りかかっているようだった。
廊下を歩きながら、時任が小声で耳打ちしてくる。
「なんだありゃ、今日の桂木、いつにも増して恐えぇーな」
「まぁね、最近賭博ばっかりしてるじゃない?面倒なデスクワークは全て押しつけてるしね。そろそろちゃんとやらないと桂木ちゃんのお肌がよけい荒れちゃうかもね」
「ああそっか。にしても”職務怠慢”はいいとして、”オウチャク”って何だ?」
「意味?うーん、そうね、”楽してこなそうとすること”とか”本来すべきことをしない”だとかかな。まぁ怠慢と類語ね」
「ふーん、じゃあ当分はオウチャクしねぇで、ちゃんとやらなきゃだな」
素直に頷く時任は素直で、意外に勉強家だ。
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「ん・・あ、」
夕食後、シャワーを浴びた時任の肌に吸い寄せられるように手を伸ばして、ソファに押し倒した。
感じやすい背中と耳を攻めると、ようやくそういう気分になってくれたようで、ひっきりなしに甘い声が漏れている。
「久保ちゃっ・・!」
潤んだ瞳と恍惚な表情に煽られて、我慢も限界だった。まだ固く閉じたそこに濡らした指を早急に入れて大きく動かすと時任の背中が反り返る。
上へ上とずれる時任を逃がさないように抱き留めると、するりと指を抜き、ローションで濡らした自分自身を強引に押し当てた。
「ああっ――――!!」
そうしてコトが終わったあと、時任はソファに横になったまま、恨みがましげなカワイイ目で睨んでいる。
「いってぇ!腰が痛くて何もできねぇじゃんか!」
「だからごめんってば〜、時任が色っぽいからつい・・」
早急にコトにススんでしまったせいで、時任にきつい思いをさせてしまった。お前の魅力が悪いと本気で思っているけど、ここは謝っておかないと機嫌は直らない。
「つい〜じゃねぇよ!んな急にやったらキツイに決まってんだろ!もっと、じっくり・・」
「じっくり・・なに?」
少し言いごもった時任に、そう言って笑みを浮かべると時任はカオを赤くしてさらに口ごもった。
「い、いやだから、もっと、な、慣らして・・というか」
自分で言うのが恥ずかしいらしく、どうにか言葉を探しているといった感じ。そのあまりのかわいさに、ついつい苛めたくなってしまうのは、俺が「攻め」というやつだからだろうか?
「ソコがほぐれるまで、じっくりと何をシテほしいって?」
少しイヤらしく言いながら、体を寄せてカオを近づける。こうなると一気に形勢逆転。照れ屋な時任はこういう言葉で攻めると簡単におちるから可愛らしい。このまま攻めれば、もう1ラウンド許してくれるかもしれない。
「ち、ちがっ、そうじゃなくて、なんていうか・・」
頬を染めて逃げ腰になる時任に、もう一押しと唇を限りなく寄せたところで、突然、時任のカオが思いついたように、ぱっと輝いた。
「――そうだ!もう”オウチャク”すんなってコト!!」
「・・・・・・・・・・・」
横着って・・・。
毒気を抜かれたとは、まさにこのこと。
エッチの仕方で、横着するなって・・・。
―――うん、勉強家はいいけど、時任君。
どうせならもっと色っぽくお願いしてほしかったな。
”もっと愛撫して”とか、”優しく入れて”とか・・。
・・ってムリだよねぇ。